映画見る

亡国のイージス 上
福井 晴敏〔著〕
講談社 (2002.7)
ISBN : 4062734931
価格 : \730
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午前、午後、夕方の全ての公開時間に間に合わず(眠くて)、夜の回でみる。隣の駅に映画館がある環境は楽で良い。
階段下から臭っていたけど、エントランスがたばこの煙で酷いことになっており、瞬間的に吐きそうな気分を味わう。ああいうのを許すのってどうかね。まあ、吸ってる人間は好きに出来て良いご身分だわなぁ。

前来たときよりも座り心地の良いシート(改装した?)に収まり、3割入ってない状況。他人に煩わされることが無くて良好。

映画の中身は、はっきり言って「小説のダイジェスト版」。魅力の半分も伝えられていない。小説読んでない人は、話しの細かいところが全く見えないでしょ。 しかも映画にする為カットしたエピソードの断片が残っているので、表現し切れていないもどかしさを助長する。カットするなら思い切って筋を変えてしまえばいいのに。如月の過去も、ジョンヒの存在も、あの程度の描き方では何を語るでもない。全く不要。その時間を宮津と仙石の父親としての未熟さや、溝口の故国へのジレンマに当てても良かったのでは・・・。
終盤、衛星からの映像を読み解くのは、渥美ではなく海幕長であるべきだったのでは。政府側のシーンは首相と瀬戸、渥美しかキャラたってないけど、渥美が読めることの不自然さよりも、海幕長がその状況に深い思いをいたすシーンの方が想像力をかき立てられるはずなんだが。
でも、自衛隊巻き込んで、頑張って映像作ったなぁ〜という点には感心。ハープーンの軌道変更や迎撃の迫力が伝わってこないのも、戦闘描写の自粛かもしれん。海上自衛艦が撃沈されるシーンはとうとう映像化されない。これは自衛隊が飲まないわな・・・。某国工作員が噛まなければ、そもそもこの話し自体聞いてすらもらえなかったのかも。そういった意味も含め、良く作ったと思う。

キャストについては、仙石が真田ってのもねぇ。他にあの年代でもっと田舎臭いおじさんで客を呼べる人はいなかったのか。私の未熟な俳優録には記録されてないのぉ。
札幌のお姉さんは仙石に竹中直人をおすそうだが、私はしっくり来ない。村上弘明あたりは良い感じで演じそうだけど、ホントはもっとおじさんっぽいおじさんにやって貰いたい役。
中井貴一は完璧な演技だったと夫婦一致した意見。