アーセナル vs チェルシー

濃密な90分。すっごい楽しい試合。パスのスピード、ボールタッチ、身体の寄せ、ぶつかり合い、どれも最高級の心技体の結晶であり、おまけにチーム戦術まで浸透しているもの同士。サッカーの魅力が詰まっておりました。
セットプレーから失点してばかりいるアーセナルはその辺りどうかと思うが、まあ、引き分けは妥当でしょう。セスクの正確なロングフィードをアンリが頭で落とし、その折り返しを、ゴールを見ないでたたき込んだ。アンリの高い技術力が生み出したそのゴールは、同時にセスクのボールがいかに精密であるかも表している。
アンリはずっと怪我を押して出場し続けていたのに、今日の切れ味は鋭かった。明らかに復調の気配。次の試合もあんな感じだったら、完全に戻ったって事かな。それはすごいことだ。ピレスもプレー選択に幅があって、余裕を感じさせる。2点目は彼が無理矢理中央を突破すると見せてゲットしたFK。壁が作り切れていないタイミングで打ち込むアンリの抜け目なさ。この辺は対戦相手が学ばないと。審判はそれを許すルールでこれまできちゃってるんだから。

今プレミアで一番強いチェルシーと存分にやり合って見せたフラミニとセスクのセントラル。20歳と17歳。彼らが挫折することなく育ってくれるのを切に願う。今すでにこれだけやれるのだから、5年経験を積んだらどれくらいの選手になっているのだろうか。エミレーツスタジアムの主役が彼らであれば、とても楽しそうだ。