棄てプリ

ONE PIECEの事を書いてて思い出した。すでに本編12巻、サプリメント1巻読んだ(まだ4冊くらい出るらしい。2,3年掛かるのか・・・) 5巻まで読んだところで半分の値段しか出せない本だと書いたが、その思いは変わらない。

理由は簡単。「共感」がほとんど無いんだな。
キャラクターに感情移入できたり、世界設定にそそられたり、プロットの巧みさにうなったり・・・が全くない。珍しいくらいにない。文章も下手だし、表現は偏っていて、良く言えば作者の趣味が色濃く出ている。悪く言えば読み手を選ぶ。
「廃棄王女」という設定を背負い、キャラクターがそれにどう取り組んでいくのか、そこに関心を持っていたのだが、どうにも薄い。「結局物事は全部自分が判断して決めるんだぞ、決めてるんだぞ」ってことが度々語られていて、その考え方を私は支持する。その部分だけかな、自分が続巻を待つ理由は。それだけだから、私にとっての価値は半値だなと思う。

例えば「クリプトノミコン」のように、訳の分からない単語や方程式にまみれた数理の教科書のような小説であっても、暗号というシンボルを徹底的に練り込んだプロットと奇妙なキャラクターがあれば、十分読ませるし楽しい。(「クリプトノミコン」もまた読み手を選ぶという点は間違いないが)

「棄てぷり」は私好みの小説ぢゃなかったという事で、完結したら全部棄てるか譲るかすると思われる。