無限の住人 シリーズ一気読み

最新の15巻で、それまでの話しの流れが新たな方向へ明確に動き出したのを受け、月曜の夜からシリーズを読み返してしまった。1〜14まで。
基本的には人を斬ったり斬られたりという話しなんだけれど、少年誌にありがちな「強さの無限エスカレーション」がないのが良い。ドラゴンボールとか典型だけど、いったいどこまで強くなるのか、という話にはならない(まあ、主人公の卍は不死身なんだが)。話しの中心には常に「強さ」が置かれているにもかかわらず、それのインフレが起こってない。
登場人物の何人かは様々な設定の下で戦い、場所、状況、得物などの違いによって結果も異なるため、一括りに「強い弱い」を語れない話しになっている点も良い。
加賀路からの帰路、ヒロイン・凛とその仇である天津の関係が、二人の言葉と行動によって「築かれていく」過程が良く描かれており、気に入っている。物語を引っ張ってきた天津の覇業が潰えた加賀路。この辺りの流れ、盛り上がりがとても良い感じなんだよなぁ〜。